中国で日本人が注意しなければならない日【中国在住者は要チェック】

留学や仕事で中国に行く方は、絶対にチェックしましょう。歴史的出来事があった日に、中国在住日本人が知らずにイベントや食事会を開催し、不快に思った中国人とトラブル…などと聞きますが、知らない事であなたも中国の方も傷つけてしまいます。この日の行動やSNSの投稿など十分に注意してください。

歴史的出来事が起こった日は、対日感情が悪化する事が多いので、十分注意が必要です。
特に、7月7日（盧溝橋事件）、9月18日（柳条湖事件）は絶対覚えておいてください。

参考サイト：外務省 海外安全ホームページ（在留邦人向け安全の手引き）

7月7日　盧溝橋事件

1937年7月7日
北京郊外の盧溝橋付近で日本軍と中国軍が衝突し起こった、日中戦争の発端となった事件
中国語：七・七事变

2021年6月、ソニー中国が7月7日に新商品を販売すると発表。ネットで炎上し、ソニー中国はその後謝罪。3か月後には北京市当局から罰金100万元（約2千万円）が科せられた。中国の広告法第9条に抵触すると判断された。
参照元サイト

7月7日は日本人からすると七夕の日なので、在中国日本人であれば、お子さんを連れて「イベントに参加したいな」と思ってしまうかもしれません。ですが、7月7日は中国人は誰もが知る日なので、知らずに着物を着て七夕祭りイベントに参加、開催などを考えてしまうと大問題に発展する可能性があります。十分に気を付けてください。（中国の七夕は旧暦の7月7日です）

8月15日　終戦記念日

1945年8月10日　日米中3国によるポツダム宣言承諾を申し入れ
1945年8月15日　無条件降伏し、第二次世界大戦が終結

※この時期に靖国神社参拝問題が起こりやすいです。

9月3日　抗日戦争勝利記念日

1945年9月2日　日本が降伏文書に調印し、第2次世界大戦が正式に終結。翌日の9月3日を中国人民抗日戦争勝利記念日として指定。毎年記念行事が行われている。
中国語：抗日战争胜利纪念日

日本では8月15日を終戦記念日としていますが、中国では9月3日を記念日としています。

9月18日　満州事変（柳条湖事件）

1931年9月18日、満州事変のきっかけとなった柳条湖事件が発生した日。柳条湖付近（現在の瀋陽）で日本の関東軍が鉄道を爆破し、それを中国のしわざだと理由をつけ交戦、日本はこの事件を機に、中国東北部全域を侵略（満州事変）し、日本に言いなりの傀儡国家『満州国』を作り植民地化。盧溝橋事件、上海事変などを経て、太平洋戦争に繋がっていった。

中国語：九一八事件

中国はこの日を抗日戦争の始まりと位置付けており、毎年式典を開催しています。7月7日同様、9月18日は中国人なら誰でも知っている日です。絶対に覚えておきましょう。

追記：2024年9月18日　広東省深セン市において日本人学校児童１名が登校中に刃物を持った男に襲われ死亡する事件が発生しています。

12月13日　南京事件

1937年12月13日　南京大虐殺が始まったとされる日。日本軍による市民を含む大量の殺戮行為があり、国際的な非難を浴びた。

【犠牲者数に関して】
東京裁判では約２０万以上の虐殺が認定され、中国では３０万から４０万という数字が挙げられています。このような「大虐殺」の数字には根拠がないとして否定する論者もいますが、日本側の研究でも３０万に近いと想定するのが正しいようです。
参照元サイト
外務省サイト

「南京虐殺はなかった」とか「あったとしてもそう多くはなかった」「中国のプロパガンダだ！」など意図的に発信している人、それを鵜呑みにする人がいますが、そういった発言が度々中国で取り上げられて「日本人は反省していない」と問題になっています。※中国でビジネスをする方や留学をする方は特に事前に調べておきましょう。

その他注意が必要な日

✔1919年5月4日　五四運動（反帝国主義、反封建主義運動）
✔1915年5月9日　対華二十一箇条要求の承諾
✔1989年6月4日　天安門事件
✔1941年6月5日　重慶爆撃
✔1921年7月1日　中国共産党創立記念日
✔1921年7月23日　共産党第一回全国代表会議
✔1927年8月1日　中国人民解放軍健軍記念日
✔2012年9月10，11日　尖閣諸島の取得・保有
✔1949年10月1日　中華人民共和国成立記念日
✔1935年12月9日　十二・九運動

地域によっては、記載していない出来事がある場合もあります。日本人だけで決めてしまわず、現地の中国人スタッフに確認するようにしましょう。

上記は中国人でも日付までは覚えていない人がほどんどです。ですが、新商品の発表やイベントの開催を行う時は注意をしておいた方がいいでしょう。

デモが激化した年

2005年・・・小泉元首相の靖国神社参拝や歴史教科書問題、韓国での竹島問題からの反日デモを引き継ぐ形で、中国各地でデモが激化

2012年・・・日本政府が尖閣諸島を民間から買い上げ国有化すると決定→デモが過激化

私は2012年のデモの際、西安に留学中でした。日中両方の大学からは「絶対に宿舎から出るな！」と念押しされ、中国人でも日本語専攻の学生達や日本関係の仕事をしている人達は皆避難していました。西安では、ものすごい数の人がデモに参加していて、デモが行われている最寄駅付近は交通機関が全て停止し、日本車が破壊されるなどの被害が出ました。15年以上中国を見ていますが、この時期が一番対日感情が悪化していました。

これから中国に赴任する方は不安に思うかもしれませんが、日常では日本人だという事で被害を受けた事は私はありません。逆に、街の人との会話でも「日本人は礼儀正しいね。真面目だね！人間性が好きだよ！」と褒めてくれたり、同僚たちも優しい人がとても多いので、そこに関しては心配しすぎる必要はないと思います。ただ、歴史的出来事に関しての話題や政治的話題は、出さない方がベターだと個人的には思っています。話す際は仲のいい友達や彼氏彼女であっても、節度を守って話しましょう。

2024年9月追記：近年の治安について

・2024年6月　吉林省吉林市の公園において刃物を持った男が外国人4名及び中国人1名を刺傷
・2024年6月　江蘇省蘇州市内の日本人学校スクールバス停留所において刃物を持った男が邦人母子及び中国人1名を切りつけ、中国人１名が死亡
・2024年9月18日　広東省深セン市において日本人学校児童１名が登校中に刃物を持った男に襲われ死亡

引用：外務省海外安全ホームページ

2024年の6‐9月という短期間に連続して、日本人（しかも子ども）を狙った事件が発生しました。外務省の記事には載っていませんが、他にも4月には蘇州の日本人駐在員が首を刺され（軽傷）、9月には北京で日本人観光客がヘイトに遭うなどの事件が立て続けに発生しています。

このような注意換気がされています。

中国に家族帯同をされる方は特に注意が必要かと思われます。

おわりに

中国で生活する方には特に読んで欲しいと思い記事にしました。
その他にも、中国移住に関して最低限必要な情報について随時更新していく予定です。中国に来られる方は日本の外務省がたくさん情報発信をしてくれているので、是非チェックしてみてくださいね。